私立リベルタス学園中等部の図書室は、他の学校とはちょっとちがいます。 秘密は厳守、報酬は紙の本! そこには、学園内で起こるさまざまな謎を解決する、「相談室」があるのです。
あの、秘密の相談室が帰ってきた! 写真の中にしか存在しない女生徒。入れたはずのない「毒」。晴れた夜に鳴り響く雨音と、ポルターガイスト……。今回の相談室は、なんだか少し怪しい気配。 「5分間ノンストップショートストーリー」シリーズ、『図書室の奥は秘密の相談室』の続編です。
前作で図書委員長を務めていた湯川先輩の弟で、新一年生の「カイト」に主人公を変え、学園に巻き起こるさまざまな謎に立ち向かう相談室メンバーの活躍と青春を、四月から翌年三月までの十二話に章立てて描きます。
前作の主人公「はづき」や、相談室の立ち上げ人「キサラギ」など、お馴染みの面々も登場! 彼らはひとつ進級し、そこに新たなメンバーが加わって、相談室はますますにぎやかに。
前作同様、読書好きの図書委員たちの青春を共に歩むのは、数々の名著。J.K.ローリング『ハリー・ポッター』に、村上春樹『海辺のカフカ』、森博嗣『すべてがFになる』などなど──。絵本にミステリー、純文学にハウツー本まで!? 作中のいたるところで、さまざまな本のタイトルが引用されています。知らない本には興味がわくし、読んだことがあれば「なるほど」とニヤリ。
エピソードの間にある「リベルタス図書委員だより」では、作中に登場した本を図書委員のメンバーが紹介してくれています。 金髪でチャラい見た目の本作主人公カイトは、アガサ・クリスティの生み出した名探偵ミス・マープルについて「近所にいたらちょっと困るよな」とコメント。 恋愛小説や青春物語が大好きな2年生カレンは、森鴎外の『舞姫』を「最低の主人公・豊太郎、きれいな思い出話にまとめようと必死な感じ」と評価。選書からレビューまで、それぞれのキャラクターの性格が現れていて外伝的な面白さがあります。
そして今作にも、前作同様に最大の謎が! 一年を通じて図書室に起こる、ちいさなトラブルと、違和感。その正体を、はたしてあばくことができるでしょうか?
(堀井拓馬 小説家)
リベルタス学園中等部図書委員には、新たに金髪のカイトと、はりねずみみたいな女子のキョーコの一年生ふたりが加入。そして相談室を引き継いだはづきと図書委員たちが今回も様々な相談事を解決します! 密室で割れた写真立て、本が落ちた本棚……怪異な出来事が図書室で頻発! まさか図書委員の中に犯人がいる!? 【本書の特徴】 ★1話5分で読めるから、朝読にぴったり! ★「本」が鍵となる12か月のショートストーリー! ★隠された秘密を知ったときページを戻って読みなおしたくなる。 たくさんの名著が作中に登場します!「名著読書案内付き」
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