「じじつ」がいました。それは普通のことなので誰も気にとめませんでした。「じじつ」とは「2+2=4」、「コロンブスはアメリアを発見したわけではない」と言ったのもです。ところがある日権力が「じじつ」を隠し、「じじつ」と言って「うそ」を作り出し、そして世の中に撒き散らし始めたのです。「じじつ」のなくなった世の中は乱れ暗くなっていきます。そこへ権力に抗い「じじつ」を探し出そうという人が現れます。ようやく隠された「じじつ」を見つけ出し、世の中に解き放ちます。そして世の中は前のような明るさを取り戻します。それからはそれぞれが「じじつ」なのか「うそ」なのかを判断できるようになります。
「じじつ」がどんなものか、子どもが実感や想像ができるのかな、タイトルの「ほんとうのこと」だけで大丈夫なのかな、と最初は思いました。でもその心配はしなくていいですね。
うそがいけないことを子どもはわかっています。それなのになぜ大人が嘘を作るのか、なぜ事実をそんなふうに扱うことがあるのか。事実と嘘いう形のないものを、キャラクターのようにして話をつくっているのでわかりやすかったです。絵本のもつ力を感じました。 (よし99さん 50代・その他の方 )
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