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
むかし世界はとてもさむかった。みんながさむさにふるえていると、旅からかえってきた鳥がいった。「火をみつけたよ! やまのてっぺんにあったよ!」しかし、火はおそろしい男たちがまもっているという。するとウサギが「ぼくが火をとりにいく!」と、名のりでた。ウサギは山のてっぺんにいくと、男たちのまえでおどりだした。つられて、男たちもいっしょになっておどりだしたので、「いまだ!」ウサギは火をぬすみだした! ところが逃げるウサギを、男たちがどこまでもおいかけてきて、大雨もふりだし……。
日々の生活にかかすことのできない「火」。その由来話が紙芝居になりました。ウサギが火をとってくる手に汗にぎる展開と、スズキコージさんが描く壮大な世界観をお楽しみください。卯年のスタートにぴったりのお話です。
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どこかで聞いたお話だと思ったら、「天の火をぬすんだウサギ」という、北米インディアンの伝説の再話のようです。
そう考えると、山の上の男たちは神であり、ウサギは神聖な火というものを地上にもたらしたヒーローという図式になってきます。
必死な思いで火を運ぶウサギに襲いかかる試練と、天上の男たちがウサギを追い詰める狩猟のような迫力と、打ち鳴らす太鼓の音と祈りの歌が響き渡ります。
このような迫力のあるお話で、生き生きとしているのがスズキコージさんのダイナミックな絵です。
これらに負けないように、力強く演じたいと思います。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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