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畑で眠ってしまって迷子になったワーリャのために、村じゅうから女の人が集められて、お母さんさがしが始まりますが……。
【書評から】 ◎子どもたちの気持ちをそのままあらわしながらも、ユーモラスでおおらかな笑いを誘うこの話は、いかにも素朴で、ロシアの風土を感じさせる。……点描の、民族色豊かで美しい色彩のさし絵が、作品をますます楽しく、魅力あるものにしている。(日本経済新聞)
作者が幼い頃、お母さん(ロシア人)が、話してくれたウクライナの昔話だそうです。
小学校初級向けの“ひとりでよみましょう”のシリーズの一編のようです。
ウクライナの穫り入れの季節。
主人公6歳の女の子ワーリャの家も小麦の刈り入れに忙しい日々。
家族総出で、よく働いています。
刈り入れ作業の細かい様子までわかります。
この作業が終わると、村のお祭りがあります。
ワーリャもとっても楽しみにしています。
祭りの準備の料理の描写や服装から、ウクライナの文化が伝わってきます。
さて、お祭り前日の作業中、ワーリャは麦畑の中でひと休みのつもりが、すやすや眠ってしまい…。
やっぱり畑の規模がちがうんでしょうねぇ。
ウクライナは、16世紀から“ヨーロッパの穀倉地帯”として知られているところですものね。
ワーリャが、迷子になるということもわかります。
お母さんさがしに、お母さんの特徴をタイトルのように言ったワーリャ。
村長さんが言ったウクライナの有名な諺よりも、ラストのページのお母さんの言葉が、私には印象に残りました。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子11歳)
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