あの「大波」の絵(神奈川沖浪裏)で有名な絵師(画家)、葛飾北斎。北斎は江戸時代の浮世絵師で、当時としてはかなり長寿の90歳まで生き、最後まで絵の上達を願って描き続けたといいます。そんな北斎が弟子のためにつくった15冊の絵手本を残しています。それが『北斎漫画』です。 『北斎漫画』には絵が4000ほど詰まっています。北斎が描いた下絵を職人たちが木版画で摺って仕上げた本です。どのページを見ても感動します。日本では「大波」ほど知られていないかもしれませんが、海外では『北斎漫画』は北斎の優れたデッサン集として同じくらい人気があります。それに、江戸時代後期の日本では『北斎漫画』は大人気でした。 1巻では、『北斎漫画』とはどういうものか、江戸時代の出版事情、木版画のつくりかた、『北斎漫画』の絵から見る江戸時代のくらしなどを紹介しています。 シリーズを通して『北斎漫画』の画像をふんだんに使用。また、巻末付録で『北斎漫画』の全ページを掲載しています(全3巻で全ページ)! === 日本人なら知っておきたい『北斎漫画』の世界シリーズ(全3巻) 1『日本中で人気沸騰『北斎漫画』って何?』_葛飾北斎が「漫画」で描く江戸のくらし 2『ハンパない描画スキル おどる『北斎漫画』!』_見たものも見えないものも葛飾北斎は描く 3『HOKUSAI MANGAがゆく!』_世界は葛飾北斎を日本人より知っている
2023年刊行。江戸時代に、絵の手本として作られた15冊の本「北斎漫画」。当時の出版技術(木版画)の詳しい作り方や、本の製作〜流通までのしくみ、作者の生い立ちや来し方、出版当時の社会情勢や流行などを総合的に紹介した大型本。
4000もの絵を書いて、分野別にみられるようになっている。本書の巻末で一覧できるが、まるで図鑑のよう。
特に人物描写がすてきにかっこよく、踊っている人や、寝そべっている人、何気ない日常のしぐさをしている人などが、ユーモアたっぷりに描かれている。動き出しそうだ。
現在のストーリーがある漫画とは違って、この本を見て、絵を練習する実用書だが、一つ一つの絵からいろんな物語ができそうでワクワクする。
海外でも人気があるという。
個人的には「すずめ踊り」という、踊りの振り付けを1つ1つスケッチした絵が好きだ。動いている人を描いたのもすごいが、動いている水や動物などを描いてもすごい。
何を描いてもすごい人だった。
本当に、北斎が現代の「漫画」を書いたら、面白いと思う。
原作者は誰がいいか。どんな話を描いて欲しいか、いろいろと空想して楽しい。
こういう本は、ただ絵を見ているだけでも楽しめるので、年齢問わず、日本語がわからなくても面白いと思う。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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