がっちゃんのお父さんは「少しだけ」背が高い。どのくらいかというと、高層ビルと同じくらいの大きさ。足を折りたたんでもバスと同じくらい。会社では1番の奥の席なのに、入り口の受付前の電話に手が届いてしまうほどです。
そんな豪快なお父さんですが、実は弱点があります。体がひょろっと細いので、風がふくとビューーと飛ばされてしまうのです。そんなお父さんのことが恥ずかしいがっちゃん。いつもみんなが見ているから、普通のお父さんがいいと思っていていて……。
豪快でユーモラスな作品で私たちを大いに楽しませてくれるのは、全体感のある緻密なイラストに定評のある人気イラストレーターの「ふっさん」。大胆でありながら、細かいところまで気を配ったイラストは、ページの隅々まで楽しさが散りばめられていて、見飽きることがありません。
ある日、近所のまさおくんを助けたことからうわさが広がり、すっかり子どもたちの人気者になったお父さん。「がっちゃんのおとうさんたのしいね」と言われ、がっちゃんもうれしくなったようです。
読んだ後に「ぼく、わたしのお父さんはね……」と、お父さん自慢が始まりそうなおはなし。家族で一緒に読んで、「どんなお父さんが好き?」「どんなお父さんになりたい?」なんて、話し合うのも楽しそうですね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
主人公「がっちゃん」のおとうさんは背が高い。 そんなお父さんをどこか好きになれない「がっちゃん」。弱点があるけど、かっこよくて愉快なお父さんを描いた元気になれる絵本です。ぜひ、お楽しみください
この本を読ませて頂いて、とても感動しました。これはあまりにも面白いお話です。このお話で普通のお父さんがいいという、がっちゃんの気持ちもよくわかりますが、人気者のお父さんは素晴らしいと思いました。私はこの本を読んでいて、発想の素晴らしさに感心しました。ほんとに楽しい時間をありがとうございました! (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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