
幽霊に出会った子どもたちを描いた作品集、といってもホラーではありません。登場するのは、みんな、だれかをささえる思いをもったユニークな幽霊たちばかり。出会った子どもたちも、最初はとまどいながら、その存在を自然に受け入れていきます。 子どものときに亡くなったふた子の妹が、年をとった姉のもとにあらわれる「海の子」、子どもを守るパパとママの幽霊の話「対決」、基地のある町を舞台にした「願い」、義理の兄弟になった男の子たちの秘密を描く「舟の部屋」の4編を収録。 子どもたちの生き生きとしてユーモラスな会話のやりとりも魅力的な、どこかおかしくて、せつなさがしみるゴースト・ストーリーズ。

とても読みやすい文章で、良い内容でした。
物語を読み慣れている子なら4年生くらいから、大人まで楽しめる。
ユウレイというと、全くの異形、異物としてとらえがちだけど彼らもただの人間なのだという前提で描かれています。
どちらかというと「幽霊サイド」に立った物語。
ものすごく感動する、というわけではないけれど、きちんと日常の延長として丁寧に描かれている点が良いです。
亡くなってしまったあの人に、もう一度会いたい、そういう想いを持っている人にこそ響きそうなお話です。 (だっこらっこさん 40代・せんせい 女の子10歳)
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