じいさまが見なれぬ横穴を見つけた。そこに姉さまがでてきて、じいさまはひょうとくという子をもらった。ひょうとくがへそばかりいじくっているので、じいさまが指でつつくと金の粒がでてきた。
ひょっとこにまつわる東北地方の伝承に基づいたお話です。
じいさまが見慣れぬ穴にしばのたばを投げ込んでいたら、中から現れたわが目を疑うような美人のあねさま。
あねさまに引き込まれてごちそうになった帰りに、預かったひょうとくというこぞうさま。
このこぞうさまが小金をへそからひねり出してくれます。
やさしいじいさまと強欲ばあさまの生活は良くなっていきますが、小金では物足りないばあさまがひょうとくのへそを指でえぐったら、ひょうとくは死んでしまいました。
夢枕にあらわれて形にしたのがひょっとこです。
と、まあこんな話ですが、地方色豊かな話の中で垢抜けたあねさまは、私にとっても不埒な思いになるほどの美人に描かれています。
一人標準語を話すあねさまは魔性の香を漂わせておりますぞ。
ひょうとくとあねさまの関係はなんだったのでしょうか。
石倉欣二さんの絵には、香りがあります。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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