この絵本は子どもが生まれるときに控え室で待っていた著者が、期待と不安の気持ちの中で綴った文章、成長の記憶や匂いが消えてしまわないようにそっと瓶にいれるような気持ちで書いた文章が元となっています。生まれた直後に子どもに聴覚障害があるとわかりました。「聴こえないのであれば、絵や文で伝えることができるのでは」と思い絵本にした1冊です。 この絵本がひとりひとりの心にそっと手を差し伸べることができれば、と願っています。
父親になった頃を懐かしみ、その感動を絵に込めた作品です。
言葉少なでありながら、愛情の満ち溢れた絵本です。
作品紹介で、著者のお子さんは聴覚障害をもって生まれたことを知り、この作品の深みがさらに大きくなりました。
母親とは違った立場で、父親として忘れたくない、父親になった頃を忘れないという決意もあるのかと思います。
障害があろうがなかろうが、子どもはそれぞれの個性の中で育っていきます。
父親が父親でいられるのは、父親であることを忘れないことでしょう。
父親として、大切な一冊です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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