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むかしむかし、ヨーロッパのどこかを想像させるある絶対王権主義国家。
親から受け継いだ絶大なる富と権力を盾にする《3代目ピーマン大王》が、忠実な家臣たちに支えられ、見た目にはいちおう安定統治している。 が、税金は高額で貧富の差ははなはだしく、経済的衰退は国民生活を圧迫。
国民の大多数は常に飢えているが、大王はわれ関せず、贅沢三昧の果てに美食に飽きてしまい、最近ではめったなことでは食事に手をつけなくなってしまった。 日に日にやせ衰えてゆく大王。
后を失い後継ぎの男児のいない王国では、賢い一人娘の皇女と家臣たちが、大王と国の行く末を案じている……。
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ピーマンといえば好き嫌いの代名詞のようですが、住井さんはそこまで意識したのかどうか、落差を感じる内容ではありました。
周りがピーマン大王を好き嫌いするのではなく、好き嫌いをするのはピーマン大王。
家来たちは親身になって大王の望む食べ物を探すために四苦八苦。
国の食べ物に満足できない大王は、おいしいものを探して7年7カ月もおいしい食べ物をたずねて旅を続けます。
そして、最後に見つけた島で、大王は一杯の水をおいしいと感激するまでの体験をします。
労働こそおいしさの秘訣でしょうか。
いくら金があっても買えないものを見つけたのは良かったのですが、その後はどうなったのでしょうか。
食わず嫌いのわがままを通して、その間どうしていられたのでしょうか。
大王に振り回された家来たちは、どういう気持ちいたのでしょうか。
不思議がいっぱいですが、コンドルさんの絵も不思議な味わいです。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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