もうすぐ一年生になるきみに、ひとつ、やくそくがあるんだ。それはね……
「がっこうには きみの くまを つれていかない」ってこと。 なぜって、それは想像してみて。校庭を走ってきたらみんながびっくりするだろうし、教室にはくまが座れるイスもないし、みんなの給食を全部食べちゃうかもしれないし。だから、くまと一緒なら楽しいのにって思っても我慢して。
でもね、きみ一人でも大丈夫。先生にあいさつをして、自分の席にすわって、クラスの子たちとおしゃべりして、好きな絵を描いて、おはなしを読んでもらって……あっという間にはじめての一日が過ぎていくはず!
新入学、新学期をむかえる子どもたちの不安な気持ちにそっと寄りそってくれるこの絵本。知らない場所、いつもと違う毎日、はじめて出会うお友達。それでも学校は楽しいことがたくさん待っているし、家に帰ってくればいつもと変わらない日々があることをユーモラスに丁寧に伝えてくれます。ブリッタ・テッケントラップさんの描く大きなくまの姿も、とってもキュート。子どもたちを安心させてくれるのです。
入学前のシーズンにはもちろん、新しい世界へと一歩踏み出そうとしている子どもと一緒に繰り返し楽しんでもらいたい一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
もうすぐ、小学校へ入学するきみに、ひとつ、やくそくしてほしいことがあるんだ。
がっこうへ、くまを つれていかないでね。 なぜって、きょうしつには、くまがすわれるいすはないし、 みんなのきゅうしょくを、ぜんぶたべちゃうかもしれないし……。
でも、きみひとりでも、だいじょうぶ。 あっというまに一日がすぎていくよ。 おもっていたよりたのしいことがいっぱいだよ。
入学を控え、不安な気持ちになっているこどもに そっと寄り添い、 送りだしてあげる絵本です。
ブリッタ・テッケントラップさんの絵がすきなので、読んでみました。くまを学校につれていくと……なるほど。想像のクマを通して、はじめて学校へ行く子どもが不安にならないような、なんとも優しい言葉でつづられたお話。ほっこりと、気持ちがあたたかくなります。不安になっている子どもたちに届けばいいなと思いました。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
|