29回いたばし国際絵本翻訳大賞受賞作『きみにおやすみをいうまえに』、待望の続編
もうすぐ春です。 キツネのロッソは冬の間あえなかったヤマネのクイックと、また遊べるのがうれしくてたまりません。 めざめた時に何か素敵なプレゼントをしてあげたいな。 でも、ロッソは、クイックが冬眠している間に、アナグマのバスとともだちになっていたのです。 クイックに紹介したらどうなるだろう? 僕のこときらいになってしまうかな? 色々考えすぎて、どうしてもクイックに新しいともだちのことを言い出せません。 そんな様子を見たクイックは、帰っていくロッソの後をつけてみたのです……。 ラストは、ひとりより、ふたり……ともだちってすてきだね、と思えます。
冬眠から覚めたヤマネのクイックとキツネのロッソの素敵な再会の話ですが、ロッソには冬の間に新しい友だちができていました。
このシチュエーションは冬眠に限らず、久しく会わなかった友だちとの再会につきものの話かも知れません。
友だちとの再会の喜びをちょっぴりしょっぱいものにしてしまうかも知れません。
でも、仕方ないですよね。
3人で仲良く暮らしていける温かい展開には拍手です。
でも、そんな展開とならないことがあることも、忘れてはいけません。
こんな時に、試されるのがお互いの人間性かも知れません。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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