
お奉行、大岡越前の名裁き いなせな男どもの騒動も、これにて一件落着! ダジャレ落ちの名落語!!
【あらすじ】 財布を拾ってしまった佐官職人の金太郎。中に手紙と三両の大金が入っていました。 手紙の表には「たてだいく町・大工吉五郎どの」と書いてあります。 「届けてやらなきゃ始末に悪い」と金太郎、落とし主の家を訪ねます。 ところがどっこい、「財布と手紙は受け取るが、金はお前のもんだ!」と吉五郎、頑として受けとりません。 ついに二人は取っ組み合いの大げんか。 この職人たち、粋すぎてちょっと面倒です。
さてこの騒動、名奉行はどう解決させたのでしょう?
※本書は『おおおかさばき』(2007年・クレヨンハウス刊)を改題し、全場面加筆修正した新版です。

本物の落語は聞いていないのかもしれませんが、損得よりも 心意気にうたれる話だけにとても気持ちの良い作品です。
大岡裁きにしても、白黒決着ではなくて、お互いを尊重するあまり、丸く治めるために自分も一役買うところが何とも言えず清々しくなれました。
今なら私利私欲が絡んだ上に、悪徳行政がドロドロしたドラマを作り上げてしまうのでは。
川端誠さんの安定した落語絵本だけに、スッキリした気持ちで読んだのですが、先に読んでいたささめやゆきさんの絵本も大好きです。
どちらも好きなので、二冊両得としたいと思います。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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