
たろうが浜辺にやってくると、子どもたちがカメの子をつかまえてあそんでいた。「これこれ、カメをいじめるでない」たろうは、カメの子を海にもどしてやった。すると翌日、大きなカメがやってきて「カメの子をたすけてくれて、ありがとうございました。お礼に竜宮城へご案内いたします」というではないか。おどろいたたろうだが、カメの背中にのって、海の中をもぐっていくと……。 常光徹(国立歴史民俗博物館名誉教授)による解説付き。

「浦島太郎」よく知ってはいても不思議なお話です。
乙姫様はどうして太郎に渡したのでしょうか。
もう一度会いたいという気持ちをこめたのならば、太郎がおじいさんになるような箱を渡してはいけないのに。
人間世界の300年分の時間を入れたのでしょうか。
このお話では、竜宮城に再び来られるような仕組みを加えてあります。
玉手箱を3度たたけば、カメがまた迎えに来てくれたはずだったのです。
そう考えると、気が動転して玉手箱を開けてしまった太郎が哀れです。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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