歩くたびに足元でしゃくしゃく音がする。頭の上からはざあざあ風の音。
「あっ! おちば!」
木々が鮮やかに色づく森の中で、ぼくがつかまえたのは赤いはっぱ。落ち葉をもっと集めて集めて、みんなかかえて「それっ!」。 赤や黄色、うす茶色にオレンジ、黄緑、紫。青空いっぱいに色がひかって飛んでいく。今度はさっきよりもっとたくさん……。
耳に気持ちよく、目で見てうっとり。まるごと一冊使って秋の自然の美しさと楽しさを味わえる絵本をつくってくれたのは、おーなり由子さんとはたこうしろさんの黄金コンビ。落ち葉を足で踏みしめ、手にかかえ、体ごと飛び込む。するとがさがさ音をさせ、すなとおひさまのにおいを放ち、耳もとでくすくす笑う。空を見上げれば、青い空を背景に大合唱。なんて豊かな体験なのでしょう。絵本を開けば、まるで自分のまわりに涼しい風が吹いてくるよう。
すぐにでも外に駆け出し、「ぼく」の遊びをすべて真似したくなるのは子どもたち。そんなまぶしい姿を眺めて嬉しくなってしまうのは私たち大人の方かもしれませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
「あ、おちば!」。一枚の赤い落ち葉を見つけた男の子は、落ち葉を集めてまきちらしたり、大きな山をつくって飛びこんだり、落ち葉遊びを楽しみます。落ち葉につつまれた男の子の耳に聞こえてきたのは──? おーなり由子さんとはたこうしろうさんのコンビによる、自然の美しさと楽しさを感じられる秋にぴったりの絵本です。
色鮮やかな落ち葉たちに圧倒される世界です。
こんなに輝く落ち葉たちに出会えたら、きっと山を作ってダイブしてしまいたくなりますね。
様々な木の落ち葉たちが降り注いでいます。
秋を満喫する絵本ですが、本物以上に美しい世界だと思いました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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