家が火事になって1つだけもちだせるなら何を選ぶか、という先生の問いかけと子どもたちの語りですすむ物語詩。みんなが活発に発言し、意見を交わしながらそれぞれに考えを深めていく様子が生き生きと描かれる。韓国の伝統的な定型詩をベースに綴られた詩と印象的なモノクロのイラストがつくりあげる独特の世界が心に残る1冊。
架空の宿題を通して、自分にとって一番大事なものについて考える絵本です。
自分の家が火事になって、ひとつだけ持ち出せるとしたら何を持ち出しましょう。
当然一番に大切なものは生命に違いありませんが、それは、家族もペットも含めて無事であるという設定です。
しかも、大きさ重さは無視していいというのです。
生徒たちは、先生も考えます。
多分、家族やペットを安全に避難させることに精一杯で、他の事など考える余裕はないかも知れないけれど、改めて考えるとその他に思い浮かべられるものはひとつだけではないに違いありません。
意地悪な課題です。
スマホと言ってみたり、思い出の物と言ってみたりするのですが、なかなかひとつにしぼれないことが、自分事のように考えさせられました。
正解がない課題ではありますが、とても大切なお話かも知れません。
モノクロームの絵が、心を冷静に鎮めてくれます。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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