ビビさんのペットは大きなゾウさん。町の子どもたちはゾウさんが大好き。でも、大人たちはゾウさんが気に入らない。大きすぎてじゃまだという。家に必要なのは、ペットじゃなくて、高価な家具やお金や宝石だという。ゾウは動物園に連れていくように、と命令されてしまった。さあ、ビビさんはどうしたらいいのだろう? だれもが幸せに暮らせる町にするには、何が必要なのだろう?……イラン出身の作家が描く、おしゃれでカラフル、でもちょっと考えさせられる絵本です。
柔らかな文章とかわいらしい絵で、大切なことを教えてくれる絵本でした。
いつもそばにあるから当たり前のように勘違いして、失って初めて気づくことって、ありますよね。
街の大人たちにとって、それはビビさんとゾウだったのですね。
彼女たちを傷つけてしまった思い出は消えないけれど、反省して改めれば、いつかは許してもらえるかもしれない。
そんなかすかな希望が余韻として残る、激しくて静かな絵本でした。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
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