いないいないばあの絵本はたくさんでていますが、安野さんが考えたのは、びっくりするほどアイディアフルです。
表紙から、いないいないばあが始まります。両方の手の平を顔にあてて片方の目をのぞかせている女の人がいます。
始めに、両方の手の平が切り抜きになっていて、下の頁をかくしています。いないいない、ばあと言いながら切り抜きの手の平のページをめくると、うさぎが現れます。
次は、左頁に犬、右頁に猫。真ん中に両方の手の平の切抜き。はじめに右頁で、いないいないばあ。次に左頁で、いないいないばあ。
ライオンも虎も豚も狐も熊もピエロも出てきます。もちろん、お母さん(表紙の女の人)も赤ちゃんも、お父さんも出てきます(赤ちゃんは安野さんの一人目のお孫さんで、お父さんは息子の雅一郎さん)。
そうして最後に、サンタクロース。赤ちゃんへの贈り物にぴったりの絵本です。
文字は一切なく、イラストのみで描かれた絵本です。
「いないいないばあ」という言葉は一切ありませんが、顔を隠した手のイラストから小さい子どもでも、「いないいないばあ」とすぐに認識できるでしょう。この絵本には、始まりと終わりがありません。右から読んでも左から読んでもいいのです。1ページには、2つの顔のイラストが描かれ、真ん中に顔を隠すための手しかけがあります。その手を右に動かしたり、左に動かしたりしながら、「いないいないばあ」を楽しむことができます。
娘が、この絵本を一旦、読み始めると終わりがありません。ひととおり、全部ページをめくって、「いないいないばあ」をやり終えると、また、そこから新しい「いないいないばあ」が始まります。この連続性が娘には、面白いようです。1冊で「いないいないばあ」が2倍楽しめる絵本です。 (はんぶん×ずっこさん -・絵本紹介サイト )
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