アンドレ・ダーハンさんの作品には、友達、家族、恋人への愛に溢れていて、それは最初の絵本『ぼくの ともだち おつきさま』から一貫して変わりません。そして作品を重ねるごとに、その先にあるものが見えてくる気がするのです。 ダーハンさんが愛してやまない「お月さま」が登場する待望の新刊は、『おつきさまと ちいさな くま』。 とにかくお月さまが大好きなこぐまは、お月さまに会いたい一心で夕暮れの海の水平線にむかってボートをこぎだします。友だちのイルカに助けてもらいながら、とうとうこぐまは“夜のくに”に住むお月さまに出会います!そしてにぎやかで幸せな時間は過ぎていき・・・。 優しさにあふれた言葉、キラキラと美しい風景、ゆっくりと流れる時間。心が休まる夢のような世界、でも根底に流れるのは好きなひとへの熱い情熱なのです。やっと会えたお月さまに“ぎゅう”っとするこぐまの姿は本当に可愛らしいのですが、それ以上に胸に迫るものがあります。好きな人へは好きと言った方がいいし、行動に移した方がいい。そうすることで、世界が少しでも変わるのかもしれませんね。 それにしても、途中で登場する山には何か見覚えがあるような・・・。嬉しくなっちゃいますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
こぐまは、お月様が大好き。なんとか会いに行きたいと考えます。 「空と海がひとつになるときに飛ぶんだよ。」と教えてくれたのは、友だちのイルカです。 それは、お日様が沈むとき。お月様に会えたこぐまは幸せです。 お月様が住むのは“夜のくに”。 こんどはこぐまが、お月様に地球を案内します。高い山、遊園地、楽しく遊ぶ子どもたち――。 こぐまは、ふと考えます。 「また夜のくにに、行きたいな。そのときは、どうしたらいいの?」 お月様の答えはなんだったでしょう? すてきな、“おやすみなさいの絵本”になっています。
アンドレ・ダーハンさんの作品だったのでこの絵本を選びました。主人公がどうしてもしたいことを諦めないで実行するところが素晴らしいと思いました。月の光がやさしくて暖かくて魅せられました。極上の時間を過ごす主人この笑顔が美しくてうっとりしました。何度でも読みたい絵本です。 (なびころさん 30代・ママ 女の子3歳)
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