そよ風、しお風や落ち葉や雪から、生きることの意味をおそわった、たいくつなたいくつなねこのお話です。
ねこちゃんと一緒に、日本の四季を満喫しました。
春、退屈な退屈なねこに、風がそよそよと囁いた、原っぱへ行ってごらんと。
夏、退屈な退屈なねこに、海のにおいが、海へきてごらんと誘った。
秋、退屈な退屈なねこに、葉っぱが落ちて来て、森へ行ってごらん。
それぞれの季節の楽しいことを教えられ、言ってみるねこでしたが、楽しいことには一つも出会わず、・・・・・・。
ところが、冬、寒くて寒くて退屈どころではなかったねこに、雪がしんしんと語りかけ、雪山へ行ってごらん。
やっぱり、ねこはこたつで丸くなる季節だから、行かないかなと思ったら、行くんですねぇ〜このねこ。
でも、行っても「寒い寒い」と三百回言い、雪の中をねこかきで泳ぎ回り、雪だるまになって、転げまわり、・・・・・・。
退屈だ〜退屈だ〜、と家の中でごろごろしていては、楽しいことが見つけられず、逃げて行ってしまうのかも。
一番苦手な季節に、体を動かすことで、見えて来たものや感じた楽しい気持ち。
きっと来年のこのねこは、春から原っぱを闊歩していることでしょう。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子17歳)
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