『堤中納言物語』を原典とした絵本です。
古文の言い回しがところどころに入っていて、少しとっつきにくいところはありますが、古文の世界から舞い戻ると、逆にとても平安時代のことや言い回し、和歌の世界まで深みを加えてくれています。
お歯黒、平安時代の描かれた眉が当たり前だった時代に、美しいものこそ愛でるものの青虫などはもってのほかという時代に、「自然でいいじゃん」とありのままの自分で生きたお姫様のお話です。
子どもにしてみれば、あれこれ決めごとに従ってばかりの社会の方がおかしいでしょう。
だって、姫君の行動は現代の子どもそのものなのですから。
絵が少し古風な感じがするのですが、古典の絵本として楽しく読みました。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子13歳)
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