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ゴッホが胸のうちを明かした弟テオとの手紙をもとに、巨匠ゴッホの生涯が絵本でよみがえりました。アートな絵本第6弾!
この本を見たとき、最初にイメージしたのはいせひでこさんの『にいさん』でした。
この絵本も画家ゴッホの伝記であり、ゴッホと弟テオの兄弟愛を基にゴッホの一生を描いているのですが、いせひでこさんの絵とオクタビア・モナコさんの絵ではその描き方にとても象徴性があるのです。
いせさんはゴッホの画風、色彩を取り入れることでゴッホを表現しています。
モナコさんはゴッホの絵そのものを中に取り込みながら、独自の画風でゴッホを描いています。
いかにも美術の絵本的で西洋絵画のような感覚。
とても新鮮に感じられて、思わず「これっていいかも」とつぶやいてしまいました。
「炎の人」であり「ひまわり」に象徴される色彩の人であるゴッホを、あえて違った画風色調で、一歩離れて描いているのです。
ゴッホ好きには少し違和感があるかもしれませんが、画家としてのゴッホよりも人間としてのゴッホを感じることができて良かったと思います。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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