処分される直前に、子どもたちから手を差し伸べられただめ犬。家族として成長する犬の姿を通して、「生」と「死」を考える絵本です。
小説家の家の子供たち3人はどうしてもペットの犬が欲しい。で、親は条件を2つ出す。1、ペットの犬種は自由だが、金銭的な援助を両親はしない。2、命ある生き物だから食事もおしっこもする、病気になるかもしれないが三人で協力をして世話をすること。そして半年後、お年玉やら貯めたお小遣いを持って、意気揚々と隣町のぺットショップへ。ダンボール箱を抱えて、でも浮かない顔で帰宅した3人。確か真っ白なマルチーズを買うと言っていたのに、箱の中にはモップのような真っ黒な不細工なダックスフント。そこのペットショップでは1歳になるまでに売れない犬は「処分」されるらしく、明日を誕生日に控えたこの犬と出会って事情を聞いてしまい、3人は緊急会議の末にこの犬を買ってきたようだったのでした。それからというもの「月子」と名づけられたこの仔犬は病気はする、いたづらはすると言った具合で、すっかり「ダメ犬」のレッテルが。しかし、小説家兼DJでもある作者のとある番組に月子がDJとしてデビューするとたちまち人気者に!とうとう子供たちが巣立って、足腰も弱ってきた月子は、今、作者である父・母と暮らし、時々夕陽を見に出かけているようで・・・犬好きな我が家ではなかなか面白いと評判でした。 (1姫2太郎ママさん 30代・ママ 女の子10歳、男の子9歳、男の子5ヶ月)
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