このお話は、フィボナッチ先生に算数の呪いをかけられた女の子の、とんでもない一日のお話です。恐ろしい予感が・・・!?
「たいていのことは、算数の問題として考えられますよ」 先生の言葉のせいで、朝起きた瞬間から問題だらけ。 起きたのは7:15。服をきるのに10分で、朝ごはんを食べるのに15分で、歯をみがくのには1分かかる。さっそく問題よ。
@バスは8:00にきますが、まにあいますか? A1時間は何分ありますか? B1つの口に歯は何本ありますか?
(あれ?何だか変な問題もまざってるけど)とにかく計算の始まりです。 考えながらタンスをのぞくと、もっといやな問題。白いシャツが1枚、青いのが3枚・・・。 牛乳をだしてコーンフレークを食べようとするときも、スクールバスに乗る時も、もちろん学校では算数の時間も。あげくに社会も英語も図工の時間まで!!容赦なく算数の問題がやってきます。
「ひえーー」
足してみたり、数えてみたり、分数や数式をつかってみたり。 すごい勢いでお話と問題は進んでいきます。 なんでもかんでも算数になっちゃうのって、本当なのね。 ・・・でも、意外と何だか面白い? いやいや、やっぱり頭がこんがらがっちゃうだけ? この不思議なお話のクライマックスは思いもよらない展開を迎えます。 いえいえ、これはフィボナッチ先生の「計算どおり」?
まるまる一冊「算数の呪い」にかけられたようなこの絵本、「算数」っていうだけで敬遠しちゃいそうな大人に対して、子どもたちは意外と入り込んでいけるようですよ。絵も内容も問題も個性的!算数が好きな人にはお馴染みの単語がここかしこに隠れているのもポイントです。 一度は呪いの世界に迷い込んでみるのはいかがでしょうか? (こたえは絵本のどこかにありますよ。ご心配なく!)
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
「たいていのことは、算数の問題として考えられますよ」先生の言葉で、何もかもが算数に化けてしまった女の子のとんでもない一日。
算数のフィボナッチ先生が「たいていのことは、算数の問題として考えられますよ」と言ったせいで、生活のあらゆるものが算数の問題に見えてしまう、という呪いがかかってしまいます。
分数あり、解の公式あり、数式あり…。かと思えば、冗談まじりの問題もあって、緩急がとても心地よく面白いです。娘たちにとって難しいところはスキップして、わかるところだけ読もうかな、としたのですが、「飛ばさず読んで〜〜!!」とせがまれ、読み終わったあとも、ふと、また自分で本を出してきて、問題に挑んでいましたよ。
そういえば、国語はもちろんのこと、理科や社会は、絵本の題材に関連することが多いですが、算数を話題にした本ってなかなかないですものね。予想以上の反応で驚きました! (JOYさん 30代・ママ 女の子8歳、女の子6歳、男の子3歳)
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