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タイ北部地方の共働きの両親と祖父母、子ども3人の家族をモデルに、普段の食事や暮らしの一部を紹介する絵本。1週間の食事を絵で表現したところや、国内を4つの部分に分けて食事の特徴を紹介するなど、一目でわかるよう工夫してある。
巻末には家庭でできるタイ料理と、補足説明付き。
お料理や食事を紹介する本なのに、写真がなく全部絵で表現しているのが新鮮。タイには行った事がないが、現地の人の家庭にお邪魔したり、市場を歩いたりしている気がしてしまう。温かみのある絵は、東南アジアの温度や湿度、匂いも運んでくるようだ。「微笑みの国」というだけあって、皆幸せそうな表情で描かれているのが印象的。
タイ料理レストラン(日本)とは違い、普段の食事は野菜やお米がたくさん。新鮮で美味しい果物が豊富に手に入るので、しょっちゅう果物を食べていて素敵だ。家庭で作る調味料ナムプリックを石臼でコツコツたたく場面は、家族を思いやる母の愛情を感じる。お坊さんの托鉢が身近にあったり、ご飯を残してはいけないと厳しくしかられるところが懐かしく有難い教育だと思った。
命に対する感謝や信仰心が素敵だ。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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