70年も前にアメリカで出版されていたロイス・レンスキーの絵本。最近新刊として続々登場しています。 四季の絵本として秋、冬に続いてシリーズ3作目。素敵な春の様子がたくさん描かれています。子供達が可愛いお花が咲く野原で遊んだり、はるかぜにのってブランコに乗ったり、ひつじとスキップしたり。なわとびしたり、たねまきしたり、ぽかぽか陽気が伝わってきて思わず眠くなってしまうような・・・。手のひらサイズの大きさに春らしいピンク色のイメージでレンスキー独特のぷくっとした可愛らしい子供達がたくさん出てきて思わず人にプレゼントしたくなるようようなキュートな絵本です。 レンスキーの絵本の魅力はもちろんこのぷくっとした可愛い人物やセンスのいい乗り物などのデザインや絵が人気。でもそれだけじゃこんなに愛され続けないはず。よく読んでもっと魅力の秘密を考えてみると・・・。とにかく文章はどれもとてもシンプルです。スモールさんシリーズは乗り物に乗って出掛ける様子を丁寧に順を追って淡々と進んでいきます。余計な感情や言葉は入ってきません。それは読む子供にとってはダイレクトに乗り物の魅力が伝わってとてもどきどきする仕掛けになっていると思います。そしてトラブルにあっても慌てず話が進んでいき、最後までいく流れがとっても気持ちいいのです。繰り返し読みたくなってしまいます。そして、「はるがきた」の方も、可愛いらしい印象的な絵に一言づつ言葉が乗っているだけのシンプルさ。こちらはそれを読み上げていくだけで春の気持ちのいい風が浮かんできます。最終的に子供達の頭の中には春の楽しい場面が映像と感覚で残っていく、という絵本なのでしょう。絵と文がどれも丁寧で優しい、レンスキーさんの人柄が伝わってくる様な絵本たちです 。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
新芽がめぶき、どうぶつの赤ちゃんが生まれ……。子どもたちの四季を描き、アメリカで50年以上も愛され続けるロングセラー。「いまはあき」「ふゆがすき」に続く春の絵本。
1歳4ヶ月の娘には早いかなと思いつつ,パステルの絵がとても目に優しく映ったので手に取りました.ページをめくるたび絵の色調に癒される感じです.この季節はこんなにも優しくふんわりと暖かく,そして元気になる素敵な季節といろんな春の音でも感じることが出来ました.娘もたくさんある本の中からこの本を読んでと私の所へ持ってきます.今ではタイトルも「はるきた」と言う程です. (いのぴーさん 30代・ママ 女の子1歳)
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