ヨルダンの羊飼いの少女ハナンの物語 世界は広い。いろいろな国がある。いろいろな暮らしがある。いろいろな文化のなかで、いろいろな人が、いろんなふうに生きている。これはイスラムのきまりを守り、砂漠のテントで暮らしている、ベドウィンの人たちのお話です。 砂漠に春がやってきました。一年ぶりのめぐみの雨。羊飼いの少女ハナンの家でもヒツジの赤ちゃんが生まれました。 砂漠の夏は、どこもカラカラ。オアシスの泉を求めて、砂漠を移動。やっと水場が見つかって、新しい土地での新しい暮らしが始まります。 そして、イスラム暦の第9月は断食月(ラマダーン)。この1か月は、日の出から日の入りまで、断食をしなければなりません。 ラマダーンが終わると、楽しいイードのお祭り。でも、ハナンには悲しいことが……。ハナンが一生懸命育てたヒツジが、売られてしまうからです。 きびしい自然の中で生きてゆく、ベドウィンの人たちの一年を綴った、雄大な絵本です。
作者が中東ヨルダンに滞在して見聞した、人々の生活に基づいた作品。
ベドウィンという、遊牧民族の、12歳の少女ハナンの生活が描かれます。
ハナンは、稼ぎの少ない両親を手伝い、学校に行かずにヒツジ放牧を任されているのです。
砂嵐、夏の渇水など、厳しい砂漠の様子がわかります。
そして、イスラム教のラマダーン(断食月)。
厳しい規律を、子どもも守るのですね。
ハナンが大事に育てた子ヒツジたちも、売られていきます。
いけにえ祭りなど、独特の風習から、ハナンはヒツジ肉を食べる意味などを知るのですね。
12歳の少女の生活、ということで、世界の子どもたちの様子を知るきっかけになりそうです。 (レイラさん 40代・ママ 男の子18歳、男の子16歳)
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