「もうねるじかんだよ」 パパに言われて、お部屋に戻るステラ。ところが、ちっとも眠る気がないのはステラのお気に入りのぬいぐるみたち。 「わるいけど、あたしは まだ ねないわよ」 「ぼくだって ずっと おきてるぞ」 「ねるって、つまんないぴょ〜ん!」 「ねないこ せかいチャンピオンは あたし〜!」 これは大変です。
ところがね、ステラは考えますよ。 大きなまくらを船に見立てて、みんなを大航海に連れて行ってみたり。くつばこを汽車に見立てて、「シュッシュ シュッシュ ガタン ゴトン」と夢の世界へと走らせたり。とっても素敵な世界にうっとりしながら、みんなは順番に寝息を立てていきます。さあ、本当に最後まで起きていた「ねないこチャンピオン」はだあれ?
ベッドに入って眠りにつく時間、ほんの少しでもぐずりたい気持ちってわかりますよね。これで一日が終わっちゃうなんてつまんない!もうちょっとでも遊んでいたい。でも、この絵本の主人公の女の子ステラは、寝かしつけをしてあげる方なのです。豊かな想像力と機転の利いた優しさで、ぬいぐるみたちを上手に眠りの世界へと連れて行ってあげるのです。
すごいなあ、ステラ。ママやパパだって感心しながら、思わず一緒に気持ちよく眠ってしまいそうになるほど。可愛らしくて、でもおやすみ前にはとっても頼りになる1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ステラは寝る時間なのにねむるわけにはいきません。なぜって、お気に入りのぬいぐるみたちをねかさなければならないからです。でも、ぬいぐるみたちはなかなか寝てくれなくて…。ステラちゃんとぬいぐるみのすてきな時間が美しい絵と詩で繰り広げられます。 台湾の絵本作家ジミー・リャオが絵をつけたベッドタイムストーリーです。彼は、そのほかの作品に『君といたとき、いないとき』(小学館)などがあり、金城武主演の映画『ターンレフトターンライト』の原作者です。また、翻訳を詩人・木坂涼さんにお願いし、やわらかく心地いい言葉とリズムを持った美しい訳になりました。現実と空想の言葉の使い分けがとても面白く、読み応えたっぷりです。まさにベッドタイムストーリー、寝る前に読み聞かせをしていただきたい1冊です。
うちの息子も最近なかなか寝てくれません。
寝るのがもったいないかのように「もっと遊ぶ!」と言う日もあります。
うちの子こそ ねないこせかいチャンピオン! だなといつも思ってしまいます。
作品の女の子のように上手く寝つける工夫が必要なのかと参考にし寝る前に試してみたところ案外簡単に寝てくれたのに驚いています。
寝つきの悪いお子さんにこの作品を読み聞かせながら是非何か眠りやすい工夫をしてあげて下さい。きっと寝つきがよくなりますよ。 (若ゴボウさん 30代・ママ 男の子4歳)
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