にわとりさんは、お誕生日のプレゼントにお母さんから赤い洋服を買ってもらいました。うれしくて、眠るときも服を窓のところにつるしてじっと眺めていました。ところが、朝、目をさますと、服がなくなっていました。「ケーコ ケーコ」とにわとりさんが泣き出しました。そこで、にわとりさんのお母さんとお父さんは、捜し物を見つけるのが上手ないぬさんに、服を捜してくれるように頼みました・・・。はたして、いぬさんは赤い洋服をみつけることができるでしょうか。 村山籌子と村山知義が昭和初期につくった子ども向けの作品ですが、出版されないまま行方不明になり、70年後に原画が発見されました。この作品を長男の亜土氏が再話し、絵本として出版します。大正期以降、モダニズムを子どもの本に反映させようと、精力的に西洋美術を吸収した当時の知識人の姿をこの作品にうかがうことができます。デザインに江戸小紋紙を使って、古き良き時代の雰囲気を再現し、名作を蘇らせました。
見返しの和柄もすてきです。
文章の字体も大きくて読みやすいです。
登場人物は身近な動物たちで、親しみやすいです。
動物たちの鳴き声や、擬音がおもしろいし、「ふーむ」とか「はーて」とか今では使わないような
言葉が子どもたちには新鮮だと思います。
それぞれが失敗したり、迷惑をかけたり、そんなこともすっかり水に流して仲良くレストランに行きます。
ほんとにほっとするラストです。 (おるがんさん 40代・ママ 女の子、男の子)
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