日本民話を絵本にする時、内容はさることながら、絵にした時のおもしろさも考慮に入れなければなりません。そのため、今回の日本民話は絵をつけたら、よりいっそう楽しめるのではないかと思い取り上げました。絵を描いてくださった村上豊先生は歴史物の小説の表紙や挿絵などを長年手がけられ、画家としても有名な方です。男の頭がどんどん変わっていく様子を味わいのあるタッチでおもしろおかしく描いてくださいました。ところでこの男、たんなる運がいいだけなのでしょうか? いいえ、この男が最後に幸せになったのは、なりゆき任せではなく、自分で田んぼを耕したからです。どんな小さな土地でも(頭ほどでも)、正直にきちんと働けば幸せになれる、奇想天外なお話の中に、昔の人のたくましさが感じられます。
とってもゆかいな昔話です。
運がむいてきてはくじかれ、のくりかえしですが、
へこたれることなく、のんきにくらしている男の人柄に
ひかれます。
働くことなくラッキーが舞い込んでくるのですが、
最後のラッキーは、自ら努力して育てていくことで、
得ていくものなのです。
お話が終わってしまっても、
男の「そのあと」がかなり気になります。
少しは、まじめに働くようになったのかな?なんて。 (けいご!さん 40代・ママ 女の子13歳、男の子9歳、)
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