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皆さんは「点字つきの絵本」っていうと、どんな絵本を想像しますか? ロングセラー絵本『こぐまちゃんとどうぶつえん』が、点字だけでなく、絵も触って楽しむことができるようになりました。 「見える人も見えない人も、一緒に絵本を楽しみたい!」 そんな強い思いから考えられた絵本がこの「てんじつき さわるえほん」シリーズ。出版社の垣根を越えて、3つの出版社から3冊同時に発売されました。
ぱっと見ると、カラフルな絵本の美しさはそのまま。でも、絵の部分を手で触ってみると凹凸を感じることができます。 これはちょっと驚きの体験ですよ!! 実際に実物に触れてみればすぐに理解できるかと思うのですが、様々な感触で、その形や模様、質などを知らせてくれるのです。 例えば…まず、こぐまちゃんとしろくまちゃんの感触が違います。それから、きりんさんの体の模様やふくろうの毛並み。更に細かく触っていくと、かばさんの堅そうな小粒のうんちのつぶつぶ、ぞうさんのどっしりしたうんちの違いが盛上や輪郭の形で伝わってきたりして。 こんな風に、手で絵本を味わうことを可能にしたのは、透明樹脂インクによる盛り上げ印刷。絵本の作り手だけでなく、印刷会社や点訳家など、関わっているたくさんの方たちの工夫の積み重ねによって実現されているんですね。
お母さんにお話を読んでもらいながら絵の部分を触って楽しむ。そうやって本に触る楽しみを知った子どもが、自然に点字を読み取ることになじんでいくというエピソードを聞いて、「てんじつき さわるえほん」の存在の重要さを改めて感じずにはいられなくなりました。やっぱり子どもは絵本が大好きなんですよね。
価格も購入しやすい値段に抑えられているのが嬉しいポイント。大人気作品『しろくまちゃんのほっとけーき』の「てんじつき さわるえほん」も発売されています。合わせて読み比べてみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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ロングセラー『こぐまちゃんとどうぶつえん』が、点字つきの絵本に。こぐまちゃんの鮮やかな色はそのまま、その上に透明樹脂インクで盛り上げ印刷をしていて、点字だけでなく、絵も触って楽しめます。こぐまちゃんとしろくまちゃんでは感触も違うんですよ。見える人も見えない人も一緒に絵本を楽しみたい!そんな思いのつまったシリーズです。
◆◆盲学校の幼稚部にて◆◆ 盲学校の幼稚部に通うあるお子さんは「てんじつき さわるえほん」が大好き。お母さんにお話を読んでもらいながら、自分は絵を触って、「これ、しろくまちゃん?」と確かめ、楽しんでいました。そのうちにすっかり文章をおぼえてしまい、いまでは、絵を触りながら文をすらすら読んでくれるそうです。 目が見えなくても、子どもは絵本が大好きなんですね。こうして、本に触る楽しみを知った子どもは、自然に点字を読み取ることになじんでいくそうです。
目が見えなくても、子どもは絵本が大好きなんですね。こうして、本に触る楽しみを知った子どもは、自然に点字を読み取ることになじんでいくそうです。
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表紙はいつも手に取っている「こぐまちゃんとどうぶつえん」の絵と同じ。
でも、中を開くとまずページ構成がいつもと違う。蛇腹状になっていて、横に広がっていくページです。
そして、もっと違うのがイラストや文字。一見同じに見えますが、ページ全体に透明のつぶつぶが印刷されています。
子供は、「なんだかいつもと違う」ことにたくさんの疑問を持ったようです。
「なんで、絵がつぶつぶ、ざらざらしているの?」
「目が見えないって、どういうこと?目隠ししちゃっているってこと?」
それらにひとつひとつ答えながら、親も勉強になりました。
イラストは、線にぴったり沿って点字が書いてあるわけでないことを初めて私も知りました。少し、絵からずれたところ、はみ出すような感じで印刷されている。目が見えていない人にとっての分かりやすい表現としてこうなっているのだなと発見がありました。
イラストだけだと伝わりにくい質感を、目の見えない人もそうでない人も楽しめます。 (だっこらっこさん 30代・ママ 女の子3歳)
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