少年のころ、いつもの遊び場から見える遠い山里にひどく魅かれていた。青く霞む山の向こうに、何かいいものがあるに違いない、いつかきっとそれを見に行こう、と思っていた。新しい心の世界へいま旅立つ。黒井健最新画集。
黒井健さんの少年時代の思い出でしょうか。
母親、父親、兄弟が登場する様々な風景が、まろやかにまろやかに描かれていて、それぞれの絵が物語に誘うようです。
ソフトフォーカスに描かれた絵に、妙な懐かしさと、今の自分との距離感と、心象風景への飛翔と、様々に疑似体験できる過去があります。
なんだか、我がことのように気持ちの良くなる画集でした。 (ヒラP21さん 50代・パパ )
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