
人と自然との一体を説き、白人との平和共存を願うインディアンの酋長シアトルの有名な演説を、ジェファーズが描く!! 19世紀の半ば、アメリカ政府は、うちのめされ疲れ果てたインディアンから、彼らの土地を買い上げようとしていた。まさにその時、勇敢で人望厚い指導者の一人であった酋長シアトルは立ち上がり、自らの部族の言葉で語った。祖先から語りつがれた話を引用して、飾り気のない言葉で。 「われらは、知っている。大地はわれらのものでなく、われらが大地のものであることを」 酋長シアトルのメッセージは、静かに、しかし力強く語りかけてくる。そこには自然に対する深い愛があり、人種をこえた強い平和への願いがこめられている。現代の私たちの生き方を、まるで問いただすかのように。 今、全米でベストセラーを続けているこの絵本は、1992年度アメリカ書店業協会賞を受賞し、ヨーロッパ各国で翻訳出版されている。 子どもからおとなまで、必読の一冊。

1855年、インディアンたちの土地を買収された際の、
酋長シアトルの言葉。
そのメッセージは様々な形で語り伝えられていますが、
この絵本では、インディアンの世界観までを細密な絵で補い、
重厚な作品に仕上がっていると思います。
メッセージからも、絵からも伝わってくる、自然と一体化した世界観。
これは現代にも通ずる警告のような気がします。
買収と言う理不尽な待遇にもかかわらず、
この土地を私たちと同様に大切に愛してほしい、と懇願した
酋長シアトルの想いが切々と伝わってきます。
環境問題を考える上でも、いい参考書となると思います。 (レイラさん 40代・ママ 男の子14歳、男の子11歳)
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