「うっかりの玉」 みんなの声

高齢者を主軸に置いた短編集です。歳を重ねるとチャーミングになっていくということでしょうか、どれもがまろやかな内容で心和みました。「うっかり」が玉になったり、バナナを「ばなぁーんな」と言ってしまったり、視点がとても楽しく感じられました。

子供の頃や若い頃は、自分が高齢になることなんて考えてもいませんでした。
私も四十を過ぎ、親も七十を過ぎ、高齢について考えるようになりました。
年は取りたくないけれど、年だけはみんな平等に取っていくのもまた事実。嫌ですが仕方ないですね。
こういう高齢者ばかりが主人公の本も、子供にも社会を知る上、生きていくということを知る上で、よいと思いました。

おばあさん・おじいさんが主人公な６つのお話が読めます。
短編で読みやすいかな。
表題にもなっている「うっかりの玉」が私は一番印象に残りました。
忘れたものが入っているといううっかりの玉。私もうっかり多くなってきました。年かしら？
ほかのお話もちょっと変わった話だったりします。