どんなにきみがすきだかあててごらん(評論社)
日本語版刊行30周年♪想いのつよさをくらべっこ♥
もうなかないよ、クリズラ(冨山房)
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宮沢賢治の人生とこの本を重ねると皮肉である。彼は望んで教師になる。しかしすぐに辞めて実業の世界に出るが旨く行かず結核になる。私なら教師をしながら創作に励むだろう。そうすれば長生きが出来て良い作品が書けたかもしれない。それは凡人の思いだろうか。 賢治は敢えて困難な道を歩んだ。健康を回復してからも肺に良い影響を与えるとは思えない砕石工場の技師となり現場にも出る無理がたたって死期を早めた。自ら死を望んでいるかのような行動である。 「雨ニモマケズ」は賢治の死後に発見されたメモだ。もしかすると遺書かも知れない。「雨ニモマケズ/風ニモマケズ」より始まり、「サウイフモノニ/ワタシハナリタイ」で終わる。漢字交じりのカタカナ書きである。対句のような表現が全編で用いられ、最後の文章になっても主語、即ち私は、誰なのかが分からない。賢治だろうか?それとも・・・生まれ変わった自身だろうか?
投稿日:2017/10/12
あの「雨ニモマケズ」がこのように絵で表現されることに、驚きと戸惑いを感じました。 自分の頭の中には、どちらかというと北国の重苦しい土地風景や、地に這うような宮沢賢治の姿が定着していたのです。 でも、解説にある「祈り」という言葉と、「日蓮上人曼荼羅の件」で得心しまして。 「雨ニモマケズ」は、心から滲み出てきた祈りなのです。 そう考えると、この絵本の爆発するようなエネルギー、光明な表現、具象化された人やものたちが、唸るように眩しく私に迫って来ました。 子どもたちにはどの様に伝わるのか、楽しみな絵です。
投稿日:2016/12/13
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