2008年刊行。
関西で冷遇されている納豆。差別され、否定されてきた納豆が、健康に良いとわかってから関西人に受け入れられるまでの様子と、納豆の豆知識を教えてくれるお話。
私は北関東出身なので、納豆は「あたりまえに」食べるものだと思っていた。それは日本であれば全国的に同じだと信じ切っていた。
しかし、関西ではもともと納豆を食べる習慣がないと知人から聞いてびっくりしたことがある。納豆が存在しない生活が想像できなかったが、本書を見て、納豆がアウェイでひどい差別を受けながらも健気に頑張る様子を見て、衝撃を受けた。
納豆を食べているだけで、犯罪者扱いなんて…すごい世界だ。
東京のど真ん中で、クサヤを盛大に堂々と食べるようなものか。どうなんだ?
今はだいぶメディアなどの影響で、受け入れられているらしい。地域によって、いろんな食文化があることがよくわかり、楽しかった。
本書は、作者の実体験をもとにお話を作っているとのこと。
納豆好きが、敵地でこっそり納豆愛を貫く尊さや苦労も伝わり、なんだが笑ったらいけないかもしれないけど、笑ってしまう。
今は好きなものを思う存分、食べられるいい時代になって良かった。他の人の迷惑にならないように配慮しつつ、しっかり楽しく納豆を頂きます。