福音館創作童話シリーズの一冊です。
幼稚園の庭で飼われているにわとりのケイゾウさんを主人公にしたお話しが、四月から一年を巡るように十話入っています。
一話が7ページくらいの長さです。
タイトルになっているお話しが、最初のお話しです。
ひとり住んでいた小屋に、みみこちゃんといううさぎが仲間入り。
ケイゾウさんの家はだいぶ窮屈になりました。
ケイゾウさんのパーソナリティがとっても魅力的で面白い。
悲哀を感じさせるおじさんのよう。
一方みみ子ちゃんは、要領の良い若く自信に満ちた女の子に思えてきます。
ケイゾウさんが四月が嫌いな理由に、とっても納得。
美味しいとこ盗りのみみこちゃんに比し、ケイゾウさんのにわとりとしての悲しい性に、申し訳ないけれども笑ってしまいました。
どのお話しも楽しかったけれど、親子で一致したのは、「…サーフィンがきらいです」と「…寒いのがきらいです」でした。
本当に、園や学校で飼われているにわとりさんたちは、こんな事を考えているのかもと思うと、『随分気の毒な目に、遭わせちゃってたな〜』って、反省してしまいました(笑)。