あきやまただしさんの作品ということで、いつもの軽快なストーリーをイメージしていたのですが、違いました。
あの、『あしなが』の続編でしょうか。
いろいろと示唆に富んだ滋味深い読後感です。
野良犬のケンの町にやって来た、はらすきー。
ケンは快く仲間たちの輪に入れるのですが、
みんなで大切に保管している食料をはらすきーが食べてしまうのです。
その理由は、何ともボーダーラインでしょうか。
当然、仲間から追い出されるはらすきーですが、ケンは見過ごすことができないのですね。
まさに、社会の縮図のような展開に心が痛みます。
その後の展開は、いろいろ考えさせてくれるのではないでしょうか。
「優しい瞳の色」という表現が印象的でした。
小学生くらいから、じっくりと向き合ってほしいです。