この話以前読んだ”ころころパンケーキ”という話にとても酷似していたのが驚きました。よく始まりが“昔々”という出だしですがこの絵本は“昔々の事だけど”と事だけどを付ける事でとても親近感が湧くように設定されているなと思いました。この出だしは大好きです。茶色でデッサンして緑と赤で色つけがなされているのにもとても魅力を感じました。”こねばちのそこひっかいて”から始まる反復表現は歌のようで読んでいて楽しくなりました。読み手を楽しくさせる歌に仕上げている訳者は素晴らしいなと拍手を送りたくなるほど心地よい訳でした。御爺さんと御婆さんのほのぼのした繋がりも大変微笑ましく私も年を重ねたら二人の様になりたいなと思いました。最後は狐の知恵の勝利だったのが愉快でした。