ベスコフさん特有の、優しいタッチのイラストが、読む人を包み込んでくれます。
王様と小さな王女様が犬を追いかけて森の中に入っていき、王様がツグミのさえずりに夢中になっている間に王女様とはぐれてしまいました。
王女様は大きなくまに出会うのですが、くまが愛らしい王女様に見とれるところが、なんだかかわいいです。くまの背中に王女様が乗るシーンなどは、お子さまもわくわくするんじゃないでしょうか。
王様はどっしりかまえていて、物事を見かけだけで判断しない思慮深さがあり、なかなか素敵なお父さんです。
ベスコフさんの作品は、何もかもをおとぎ話にしてしまわない、どこか現実味のあるお話が多いですね。