「マドレーヌといたずらっこ」のペピートが再登場。
前作より随分落ち着いたよい子になったよう。
そのペピートの招待で、素敵なジプシーサーカスをみんなで見に行くことに。
観覧車で大喜びをしていたら、突然の雷雨のため観覧車は止まり、一行は急遽寄宿舎へ、ところがマドレーヌがいません。
そう、マドレーヌとペピートは観覧車のてっぺんに取り残されたままでした。
ここから、お話はマドレーヌとペピートをジプシーサーカス団と共にパリを離れフランス各地へと連れて行きます。
ミス・クラベルの心配をよそに、サーカス生活をことのほか楽しんでいるマドレーヌとペピートがなんとも可愛らしいんです。
ジプシーかあさんが、二人を取り返されぬよう一計を案じたライオン毛皮作戦が、また楽しい。
にわかライオンになってもサーカス団でじっとしている二人じゃないですから、読んでいる小さな読者さんも冷や汗ものです。
でも、エンデイングはやっぱりほっとしちゃいます。
12人確かにいるか、小さな指で確認するお子さんも多いことでしょう。
これだから、次の作品へと思わず手が伸びちゃうんでしょうね。
マドレーヌシリーズで、瀬田貞二さんの翻訳作品はこれが最後でしょうか?
短めの優しい文章で、お話の展開を子どもたちに明確に伝える名訳だと思います。