動物たちの生きる姿を木版画で表現する手島圭三郎さん。
今作は、意外にも、ミズナラの木が主人公。
シマリスが埋めたどんぐりから芽を出し、場所にも恵まれて大きな木に成長するのですね。
いきなり100年経つという時間軸にびっくりですが、
実はずっと、時が刻まれ、なんと、800歳にも達します。
もちろん、その長い時間の中で、多くの動物たちの様子を見守っているのです。
そこには、まさに生きる姿。
そして、生きることについて悟ったような胸中を語るのが滋味深いです。
春の訪れとともに、「春の力」というワードが印象的でした。
小学生くらいから、古木の感性を一緒に体感してほしいです。