よしみはお兄ちゃんの絵の具を借りて絵を描きます。初めての絵の具だし、膝の上では描きにくいし、上手にはいきません。描いた絵の具がタレていく様子や、重ねた色が混ざり合っていく様子がよくわかります。あら、小さい動物たちが画用紙や絵の具を運んでいきます。よしみは追いかけます。「お兄ちゃんのだからダメ」「他の色も出してあげようか?」。よしみの責任感と優しさとがよく現れています。
最初はなかなか貸してあげられないお兄ちゃん。でもよしみの描いた絵を見て喜ぶお兄ちゃん。いろんな感情が絶妙に重なりあっている作品だと思いました。たまにはクレヨンや色鉛筆ではなく、魔法の絵の具でお絵描きするのもいいですね。