冬眠の季節、ほら穴で静かに眠りに就こうとしているクマさんのもとに、次々とやってくるかわいいお客さんたち。
去年まで何も気付かずにひとりぼっちで冬眠に入っていたクマさんが、自分を頼りにしている動物たちがいたことを知る。
お話を聞いた娘はいもとようこさんの描く可愛い動物たちに興味深々。
一方、私自身は「うれしくて、うれしくて…」というクマさんの心の言葉にぐっときてしまいました。
ひとりぼっちと思っていた自分自身に、頼って来てくれる動物たちがこんなにいたなんて。お互いに支えあっていたなんて。
それは無力と思っていた自分が誰かに少し貢献できたときの嬉しさに通じるものがあり、クマさんの「うれしくて」という言葉に共感を覚えました。
「ぼくがみんなのおふとんに、みんながぼくのおふとんに…」
この本は誰かと支えあうことの喜びを教えてくれる本だと思います。