雨や雪の冷たさしか知らなかった岩山が、一羽の小鳥ジョイが羽を休めることによって、はじめてあたたかいものにふれます。
ときがたつにつれ、春になると一休みをしにくるジョイが来るのを待ち焦がれ、ずっといて欲しいと強く願い、かなえられない願いに耐えかねて山の心臓が爆発。かたい岩がくだけて涙があふれて川になり、ジョイがくわえてきた種が芽を出し、根を張り・・・・どんどん山がうるおい、草や木が育っていきます。
岩山に1本の木が育ち、だんだん豊かな緑がひろがっていく姿が、エリックカールの独特のコラージュによってみごとに表現され、ひきこまれます。
何十年?いや、何百年の時間をかけて、自然が育っていって、生き物が育つ環境になるんだな〜と思います。
川の最初のしずくは山の涙・・・という発想が、わたしはすごく気に入っています。
最後に何代目かのジョイがはじめて巣を作るためにやってきたというところは感動的です。