シンプルで、シンボリックで、意味深くも読める不思議な絵本。
リンゴの中に埋め込められたちょうの卵。
リンゴを食べて、穴をあけて外に出た時は、芋虫だったけれど、成長して、ちょうになったら、またリンゴの花に卵をうみおとして…。
くりかえし、くりかえしのりんごとちょうの関係。
あまりにシンプルな構図の中で、季節の移り変わりと、ちょうの成長がなんだか、不思議に思えました。
虫食いのリンゴは食べられないけれど、虫にとっては自分が育つためになくてはならないものなのですね。
低学年よりも、高学年にとってとても哲学的な意味合いを持つ絵本だと思います。