言葉の重みと、絵の重厚さがとてもマッチしていて、
ついつい手に取ってしまいました。
洞窟から聞こえてくる不思議な音。
オンドロロン、オンドロロン・・・。
それは岩に生えているキノコの仕業。
ところが、それを見た動物たちは、自分の胸の内の幻覚を見、
「おもいのたけ」をキノコに言うのですね。
ところが、その叫び声で、不気味に成長するキノコたち・・・。
一種シュールな世界です。
でも、本音を声に出すことで、精神的にすっきりする感覚には
共感してしまいます。
「おもいのたけ」というネーミングもいいですね。
田島征三さんの絵も迫力満点です。
キノコの造形に、脱帽です。