人間に捨てられ、保健所でいのちを絶たれた犬や猫たちの写真でつづられた本。
動物が大好きな娘といっしょに読みました。
どの写真に写った犬も猫も、みんな澄んだ目をしています。娘も、どの子を見ても、「かわいい」と、繰り返しつぶやいていました。
「捨てる人間が悪いのに、なんで犬が殺されるのかわからない」
「死ぬ前の犬は、心の中で泣いていると思います」
「お母さんは、いのちはみんな同じだと言っていました。捨てるなんて、もったいないことです」
いつのまにか私も娘も涙でぐちょちょになっていました。
そして、最後の一文に、涙が止まらなくなりました。
「ここに写っている子たちは、もうこの世にはいません」
娘は、「この子も?」「この子も?」と、すがるような目で尋ねました。
その後、数日前に出会った犬のことを思い出して、
「あの捨て犬も、殺されちゃうの?」と言って、また泣きました。
それから、娘の涙を、心配そうに、そっとなめてくれた我が家の愛犬に、
2人で「ありがとう」と伝えました。