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決め手はゆげ!
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投稿日:2025/02/14 |
大根がおいしくなる季節がやってくると
「そうそう」とこのお話を読み返していました。
私は、ほんの2ヶ所に挿絵があるだけの童話集で読んでいました。
安房さんのお話は、
読んでいると自然に頭の中に情景がうかんで映像化。
この絵ぶんこでは、やさしい絵がついて
「ああ、茂平さんもいのししもこんなふうだと思ってた」
とニッコリ。
カルテットは思い描いてなかったけど。
寒い季節は
あったかい一皿がいちばんのご馳走と感じます。
たしかに「ゆげ」が決め手!
熱々の料理もゆげがなかったら、おいしさも半減しそうです。
そのゆげが
白い鳥になったり、ユリの花になったり、
ちょうになったり、雲になったりして、
心をあったかくしてくれ、悲しみを忘れさせてくれる。
ゆげが天井に上って消えていくように。
「ゆうべ」と名のるにふさわしい。
そうして白いちょうの笑い声
小さな鈴みたいな…
小さなガラス玉がぶつかるような…
星のかけらがこぼれるような…
あーなんという表現でしょう
私にも聞こえてきます、笑い声が。
茂平さん、
お言葉に甘えていのしし宅にお泊りさせてもらったら
どんな話を聞けたのかな
とちょっと残念。
ほっかむりのてぬぐいを借りられたから
帰ることにしてよかったかな。
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詩ごころを引き出したのは
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投稿日:2025/01/31 |
心を動かされたり
どうにも不思議でたまらなかったり
誰も知らないことに気づいたりしたら
私だって誰かにこっそり「あのね」と聞いてほしくなる。
1年生のつぶやきは
驚き、ギモン、発見…話したくなるよね、先生に。
子どもって時に詩人になるけれど
その詩ごころを引き出すことができたのは
鹿島先生との毎日のやり取りで培った信頼関係があったからなのでしょうね。
わが子たちも「せんせいあのね」で始まる日記を書いていたけれど
そしてそれはなかなか面白かったけれど
子育てを振り返る時
自分のひとりよがりだったかなと思うことが多々あり
「かあさんあのね」って日記があって
毎日やりとりしていたなら
子どもたちの正直な気持ちがきけたのかなと思ったりします。
ヨシタケさんの絵がついた今回のセレクション
インタビューによれば
「外側からの様子を現実的な絵で描くというルール」に則って「その時の状況の記録映像」として描かれたとのことで
作者である1年生の思いを大事にされたのだと感じました。
「うんこ」に添えられた家族3人の表情ったら!
おねえちゃんもちゃんと物差し持って。
おとなになったたかすみくんが見たら
あの時おねえちゃん、こんなふうだったよって言うかも。
詩は、関西弁が混ざるのが1年生の正直さに拍車をかけるのか
味があって楽しいです。
「せんせい」と「ほしがき」に脱帽でした。
おひさまの力だけで
渋柿がこんなに甘くなるなんてと
毎年毎年感動するのですが
おひさまのあったかさで渋柿の気持ちがあったかくなるとは
気づきませんでしたよ、だいすけくん。
また、あったかい陽射しをいっぱいに浴びている柿とだいすけくんの絵がいいです。
おひさまの光がまぶしく、見えるようです。
そして、せんせいのだっぴ。
私もオニのように叱ったりしたとき
脱皮したと思われていたんじゃないかなと苦笑いでした。
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甘い関係
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投稿日:2024/10/09 |
甘いトースト
こんなにもレパートリーがあったんだ!
この季節、
表見返しのリンゴの甘煮にシナモンに食指が伸びます。
裏見返しのバナナにチョコがけは夏の縁日の味がしそうです。
「しかたねえな」っておじいちゃんはなんとも嬉しそうで
ほんとは好きだったソーセージのパンより
甘いパンを食べるおじいちゃんを見るのが大好きだったちびすけ
ちびすけとおじいちゃん
パンに負けないくらい甘い関係。
おじいちゃんの髪が白くうすくなるにつれて
ちびすけは少しずつ大きくなり
手書き文字が次第に整って…
お勤めをするようになったちびすけが
空っぽの椅子を眺める図に
「えっ、おじいちゃん、糖尿病で?」とドキッとするも
旅行でしたか とホッとする。
シャツとソックスの色を合わせたりして
おしゃれなおじいちゃん
早くちびちびすけにも一口わけてあげられるようになるといいね。
ちびすけ妻には「甘いものあげないで〜」って
怒られちゃいそうだけど。
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11月22日に読むのはいかが
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投稿日:2024/09/15 |
ひとは、「自分が誰よりもたいへん」って思いがち。
だから仕事のとりかえっこを提案したフリッツルの気持ちはよくわかる。
だけど、のらりくらりなんて言われてもその提案をあっさり呑んじゃうリアンがなんたってすごい。
後の展開はもう、さもありなん…と思うのに
ビールが溢れれば、思わず「ひゃ〜」
クリームがこぼれれば「あちゃ〜」
クライマックスは
リアンが牛を助けようとロープをジャキッ。
つながってたフリッツルが鍋の中へ 「あらら〜」
ロープでつないだ時にはフリッツル、ナイスアイディアって思っただろうにね。
そうして、もとの仕事に戻らせてと頼むフリッツルに
返したリアンの
「これからも もっとなかよく くらしていけそうだね」
には感服!
重なる失敗もものともせず
「おきちまったことだ くよくよしても しかたがねぇ」と
全くひきずらないフリッツルの潔さにも感服!
「おめぇのしごとは ちっともらくじゃねぇ」
とあっさり認めちゃうのもまた潔し。
いい夫婦だよね。
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毎年恒例
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投稿日:2024/08/31 |
大きな柿の木のあるご近所さんから
毎年分けていただくのが渋柿で
T字に枝の切れなかったものだけ
焼酎でさわし柿にして
残りはひたすら皮をむいて吊るします。
秋の風に吹かれ、おひさまの陽射しを浴びるだけで
こんなに甘くなるなんてと
毎年、その不思議に感動します。
干されてぼうやがしわしわじいさんになる様も
もんで冷蔵庫(我が家は冷凍)で粉を吹き甘味が増すのを待つのも
お馴染みの過程で、
毎年恒例の景色を
こんなかわいい絵本で読めて嬉しくなりました。
かきのみぼうや
君の甘さは格別で
戦時中、砂糖が貴重で手に入らなかった時代には
お汁粉の甘味に砂糖の代用として使っていたんだそう。
母からかつて聞いた話。
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30年前に出会いたかった
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投稿日:2024/08/22 |
ふとんで添い寝
「読む本、持っておいで」に抱えてくるのは
『はたらくくるまいっぱい』といった図鑑類。
ひたすら車の名前を読み上げる という‘読み聞かせ’。
この本読みたかったな、‘男の子’だった頃の息子たちと。
重機がいっぱい登場しつつ
愉快なストーリーが展開するのが魅力です。
こんなかわいい絵なのにはたらく車たちはリアルで緻密。
何よりネーミングが楽しくてやられました。
‘おやかた’うーん!建設会社ですもんね。
なかまたち一覧では‘おやかた’だけど
報告書によれば‘ほりぐちもぐざえもん’さん!
‘ホリマクール’と‘ぐらさん’が秀逸だと思う。
ビーバー材木店の活躍に
子どもたちの国語の教科書に載っていた「ビーバーの大工事」を思い出し、なるほど と。
お祭りの頁がいかにも楽しそう。
どの顔見てもニコニコで
お神輿の上のモグラまで笑顔。
はらつづみや笛のお囃子が聞こえてきます。
頁をめくって花火が上がれば
みんな、見てる見てる橋の上から。
ぽんぽこばしのたぬきの腕が‘滑り台’になるとはお見事。
「面白いから読んでみて」と薦めた姪が
「みすずさんはミミズで手がないから義手なんだね」と。
それは気付かなかったな。
「もぐらけんせつ」にすっかり魅せられて
『りすさんいっかの木のおうち』も図書館に予約!
我が家、先日水廻りのリフォームをしましたが
「もぐらけんせつ」に相談すればよかったかな?
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教科書のあのおはなし?
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投稿日:2024/06/15 |
「くしき」?
これはもしや『五色のしか』?
小学校3年の国語の教科書に載っていました。
半世紀近く前ですけど…
ストーリーの記憶は曖昧ですが
「ごしょく」ではなく「ごしき」と読むのがめずらしく
印象に残っていました。
『九色のしか』の巻末の説明により
インドの物語が中国に伝わり
それが日本では今昔物語や宇治拾遺物語の「五色のしか」になったと知りました。
「欲は人を恩知らずにしてしまうもの」
それは薬草とりだけではなく
この世で一番美しい毛皮を纏いさえすれば
この世で一番美しい王妃になれると考える王妃もまた然り。
人間誰もが多かれ少なかれ王妃で薬草とり。
私も化粧品や洋服にたよらず
過ごし方や考え方、生き方で美しくなるのを目指すとしましょう。
学生時代、
ゼミの先生が退官される際にくださったお話があるのです。
「人間、胃袋はひとつしかないのだから、それがいっぱいになれば充分なんですよ。欲張らないで生きなさい。」
この本を読み、また思い出しかみしめています。
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さかなやさんに座布団1枚
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投稿日:2024/05/27 |
おかしくって子どもたちと繰り返し読んだ
『はれときどきぶた』を思い出しました。
こちらは「はれのちさんま ところによりさば」って!
さんまが降ったら商売あがったりのさかなやさんへの恩返し
おやぶんの作戦は仲間を集めて…
おやぶん以下どろぼうなかまの目つきの悪さが
逆に魅力的です。
おやぶんの大空のように開けた口に
さんまが次々吸い込まれる頁は迫力満点。
「ぬすんでいっていいかい」と了承を得るおやぶんも律儀だけれど
「いっぴきならぬすんでいっていいよ」と答えるさかなやさんがたまらない。
最後の「はくさいがふらなきゃいいけどね」も
落語のおちみたいで「うまい!座布団1枚!」
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「おまえ」へのエール
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投稿日:2024/04/03 |
猫は母性本能が殊の外強くて
大きな人間の子も「子」と認識して優しく接するのだとか。
「おれ」も体の大きさではすっかり差がついても
ずっとずっと「あにき」。
だから「わすれていいから」は
もっとうんと大きくなれよって「おまえ」へのエールなんじゃないのかな。
閉ざされたドアから漏れる細い灯り
膝に乗れなかったのは「おまえ」の思春期のせい?
引っ越しのためであろう段ボール箱のマークにニヤリ。
青年になった「おまえ」と見る窓の外は夕焼け。
その静かな眩しさが少し淋しい。
一場面一場面が読み手にとっても
アルバムを繰るように進んでいきました。
「おれ」に伝えてあげたい。
新しい縄張りを見つけたって縄張りはひろがるだけ。
「おれたちのなわばり」はいつまでもなわばりのままだよって。
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なんていい村
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投稿日:2023/08/30 |
自分を数に入れないちょっとまぬけなおとこたち。
だけど、少し前にブータン王国のそれで話題になった「幸福度」でいえば満点の村ではないでしょうか。
この人たちは、みーんなでひとつなのかもしれません。
誰かが欠けたとして
それが何の誰それさんではなくて
自分の一部みたいな。
だから一人足りなければ嘆き悲しみ
戻って?くれば大喜びする。
袋が12あることが判明した後が圧巻。
ひとり足りないなんて言い出したのは誰だ?とか
ひょうに食われてしまったって言ったのは誰だ?なんて
犯人捜しはいっさいなくて
「もどってきた」「かえってきた」って
みんなで大喜び〜おまつり〜英雄伝説に…
…あーなんていい村だ!
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