世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!
絵本紹介
2023.10.10
今年の秋は「読書の秋」と「スポーツの秋」どちらにしようか迷っている方へ。まずは絵本作りから販売まで一手に引き受けるユニークな『かえるのほんや』に足を運んでみてはいかがでしょう。本屋さんで行われるおはなし会には、オタマジャクシも参加しているので、池にはまらないようにご注意くださいね。本は借りる派の方は『かいぶつのとしょかん』をのぞいてみることをおすすめします。図書館全体が物語のような雰囲気でゆっくり落ち着いて本を選ぶことができますよ。でも、本の扱いには十分注意が必要です。万が一破いてしまった場合は、すぐに『ぼくは本のお医者さん』ブックドクターに修理のお願いをしてくださいね。
「スポーツの秋」を楽しみたいなら『改訂版 絵巻えほん 11ぴきのねこマラソン大会』の応援からはじめましょう。蛇腹になっているページをめくれば3メールの巨大絵巻が広がって、迫力満点。迫力といえば『きょうりゅううんどうかい』も負けていません。トリケラトプスとステゴサウルスの力自慢つなひき、ティラノサウルスとマメンチサウルスのスピード競争などが目の前で繰り広げられ、応援にも力が入ること間違いなし。そうそう、応援ならひとりよりも『ぼくたちチーム』で応援するとより選手に届き、さらに白熱した試合を見せてくれるかもしれません。
さあ、「読書の秋」と「スポーツの秋」、どちらの秋を堪能するか決まりましたか?
みどころ
その本屋があるのは、町のはずれの古い本屋の裏庭とつながっている森の、池のほとりのやなぎの木の根元。葉っぱにかくされた入り口を入っていくと、そこにいるのは……たくさんのかえるたち! そう、そこは「かえるのほんや」なのです。
「かえるが本を読むの?」
いえいえ、そんなことで驚いている場合じゃありません。だって、この本屋で人気のある絵本は、みんなこのお店でつくっているんです。紙、絵の具、のりだって手作り。さらにお話だってここにいる作家たちが考えているのです。でも、今日はおはなしづくりが行き詰まっている様子。そんな時は草のハンモックで昼寝が一番。ところが……?
「ぼくたちって ほんとに すごい かえるじゃない?」
本当に、本当にそう思いますよ。かえるたちが最初から最後までずっと大活躍する様子は、何度読んでも飽きることがありません。かえるたちへの深い愛情を感じる作者やぎたみこさんの絵も素晴らしく、子どもたちはきっとかえるが好きになってしまうでしょう。
「ほんやが あって よかったな。」
深く深くうなずきながら、そっと絵本をとじるのです。
この書籍を作った人
兵庫県生まれ。武蔵野美術短期大学卒。イラストレーターのかたわら絵本を学び、第27回講談社絵本新人賞佳作を受賞。「大人もいっしょに楽しめる、子どものための絵本」の制作をつづけている。絵本の作品に『くうたん』(講談社)、『もぐてんさん』(岩崎書店)がある。夫・娘・息子・亀・犬とともに千葉県松戸市在住。
みどころ
ファンタジックな魅力たっぷりの絵本。
道を歩いていくのは、ふくろうのような大きな目、鳥みたいな足と口、変な耳、長ーいしっぽで……。
背中のかばんから本をのぞかせ、さらに手に本を持つ、何だかわからないもの。
うさぎの子は「かいぶつだ!」と思います。
かいぶつのしっぽの上で小さな生きものが「おいでおいで」をするのを見て、うさぎの子は追いかけます。
川の飛び石をわたって、森の中へ踏み込んで。
おや、かいぶつは、光が射す、苔におおわれた木の根元に入っていきました。
階段をおりると……扉があって……。
ギィィ。
読者も、うさぎの子と一緒にドキドキしながら扉を押す気持ちでページをめくると……。
そこに広がっていたのは素敵な書庫!
丸く円を描くように並べられた本棚、色とりどりの背表紙、やわらかそうなクッション……。
「ようこそとしょかんへ!」と、かいぶつは腕を広げて迎え入れます。
うさぎの子が驚いたことには、うっかりひらいた本から、「ボボボボボー!」と妖怪みたいないろんな生きものが出てきて、大暴れ!
ここでは本の中の住人たちが、本から出たり入ったりして遊んでいるんですって。
しかも書庫の向こうには、さらにもうひとつの空間があって、幻想的なあかりが灯る木や、池もあるんです。
誰も彼もが自由に生き生きと過ごす、摩訶不思議な図書館。
一匹一匹の姿をじっくり眺めるだけで面白いです。
想像の翼を広げ、たっぷり絵を味わってくださいね。
幻想的な世界観に魅了される、ふくいりえさんのデビュー作です!
出版社からの内容紹介
「本は修理できる」って、知っていましたか? この本の主人公・齋藤英世さんは、山形県酒田市で製本会社を経営しながら“ブックスドクター”としてこれまで5000冊以上の壊れた本を修理してきました。「本にはそれぞれ、その本だけの歴史がある」をモットーに、書き込みや汚れなど、その本に刻まれてきた歴史をできるだけ残しながら修理をしてきた齋藤さん。そんな齋藤さんがこれまで歩んできた道のりと、本の修理に対する思いを紹介します。
この書籍を作った人
山形県上山市生まれ。 2020年山形に「ものがたり工房」をそなえ、東京との二拠点で活動中。 東京に住み母となり、三人の子を代わる代わる膝に乗せて、それぞれが選んだ絵本や童話を読み聞かせているうちに、自分でも書きたくなったのが始まり。童話教室で創作を学び、新人賞受賞をきっかけに、たくさんのつながりが生まれ今に至っています。 山形の自然、人の温かさに触れながら、子どもたちの背中をそっと押すような物語をこれからも書いていきたいです。 受賞歴:第19回ひろすけ童話賞受賞『かえるのじいさまとあめんぼおはな』(教育画劇):第9回日本児童文芸家協会創作コンクール最優秀賞受賞。のちに『かかしのじいさん』(佼成出版社)として出版。 :第23回毎日児童新人賞受賞「ももやとなしや」など。
出版社からの内容紹介
伸ばすと3メートル近くなる、パノラマ絵本です。文章は全くなし。細部まで描きこまれた絵を、想像力を働かせながら見ていくと「物語」が見えてきます。
この書籍を作った人
1927年青森県三戸町生まれ。1949年、上京し漫画家としてスタート。少年漫画家として人気を得る。1967年に出版された「11ぴきのねこ」でサンケイ児童出版文化賞受賞。「きつね森の山男」が絵本デビュー作。「11ぴきのねことあほうどり」他で文藝春秋漫画賞受賞。「絵巻えほん11ぴきのねこマラソン大会」でイタリアの子どもたちが選ぶ、エルバ賞を受賞。2001年永眠。
出版社からの内容紹介
恐竜たちの楽しい運動会
フクイベナートルが実況する、恐竜たちの運動会。翼竜の空飛ぶ卵運びレースや、トリケラトプスとステゴサウルスの力自慢つなひき、ティラノサウルスとマメンチサウルスのスピード競争など、子ども達に人気の恐竜、翼竜、海のいきものが、21体も登場して大にぎわい!巻末には豆図鑑もついています。
平和で楽しい恐竜たちの一日を、日本絵本賞受賞作家のたしろちさと氏が今回もコラージュの手法でいきいきと描きました。おもわず触りたくなるような恐竜たちの、愛嬌たっぷりのお話に、心踊ること間違いなしです。
【編集担当からのおすすめ情報】
『きょうりゅうオーディション』に続く今回の『きょうりゅううんどうかい』には、人気のアンキロサウルスや、パキケファロサウルスも登場します。そうそう、前作では卵だったプシッタコサウルスの子ども達も、元気に登場しますよ。
この書籍を作った人
東京都生まれ。大学で経済学を学んだ後、4年間の会社勤めを経て、絵本の制作を始める。世界的編集人、マイケル・ノイゲバウアーが見出し、「ぼくはカメレオン」で世界7カ国語同時デビュー。『5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん』で2011年日本絵本賞を受賞。作品に、『ぼくはカメレオン』(グランまま社)、『すずめくんどこでごはんたべるの?』(福音館書店)、『くんくん、いいにおい』(グランまま社)、『ポレポレやまのぼり』『どうぶつどんどん』(大日本図書)、『はなびのひ』(佼成出版社)、『ぼくうまれるよ』(アリス館)などがある。神奈川県在住。
みどころ
ぼくたちチーム。もーちゃんの近くにいて、もーちゃんしか知らない。ラッパを持って、たいこを持って、ぷぷぷっぷー、タタタンターン、そーっとそーっと応援するの。
もーちゃんが怖がっていたら、真っ暗な空の上だって、おばけが出そうな暗い廊下だって、なんのその。いつだって、がんばって応援する。本当はちょっとぼくたちも怖いけどね。もーちゃんが眠れないって言ったら、ぼくたちチームは……。
おもちゃ箱から出てきたのは、赤と青のなんだか不思議な姿をした二人、ぼくたちチーム。もーちゃんの見えるところ、見えないところで大活躍。応援に成功すれば得意顔、怖い時はおびえ顔。ちょっとばかり頼りないところも魅力的。こんなチームがそばにいたら、もーちゃんだって安心するよね。巻末にはオリジナルの「おやすみのうた」の楽譜つき。トムズボックス土井章史氏プロデュース作品です。